歯科医院&メンター勤務医 インタビュー

メンター勤務医紹介:覚本貴仁先生

歯科医師の紹介

歯科医師の名前

覚本貴仁

出身大学と学部

東京歯科大学歯学部

ニューヨーク大学歯学部歯周インプラント科

取り組んできたクラブ活動や興味深い経験、特殊な専門分野など

美術が好きで、大学では美術部に所属し、主将も務めました。

大学在学中には、「ELECTIVE STUDY」というプログラムが設立され、短期の海外研修を経験しました。歯科分野に限らず、もともと留学に興味があったので、研修を通してさらにその思いを強くしました。中高の時には学校の修学旅行でイギリスにホームステイする経験もしていて、そういったことが、私の「海外で生活したい」という動機になっていると思います。

専門分野:インプラント 

特化分野とその取り組み

特に取り組んでいる歯科の分野はインプラントです。

インプラント治療を専門に選択したのは、主に以下の理由からです。

  • インプラントは欠損補綴において重要な選択肢であり、患者のQOLを顕著に改善できること。
  • インプラント治療は診断から外科処置、補綴治療、そしてメインテナンスに至るまで多様な分野の知識と技術が求められる。インプラント治療を学ぶことでGPとしての歯科治療の質を高めることにもつながると考えたこと。
  • 実家の医院では、私の父も早い段階からインプラント治療を行ってきました。その医院を将来継承する計画があるため、この分野での専門性は不可欠となること。

独自の視点

該当の歯科医師がなぜ歯科医師になりたいと思ったのか、その動機

実家が歯科医院であったことは、当然、私が歯科医師を目指す上で大きな影響になりました。ただ、中高の頃は美術に強い関心があったので、美術系への進学も検討していました。そんな中、歯科医師の父から伝えられたのは、歯科開業医としての成功には、経営者としての医院運営と医療技術の生涯にわたる研鑚が必要という、大変な現実でした。そのため、父は私に医師になる道を勧めました。

 それでも私が歯科医師の道を選択したのは、歯科医療のクリエイティブな要素と、「患者さんの生活の質を向上させる」という側面がある医療の可能性に魅力を感じたためです。

医療はアートとサイエンスとよく言われますが、アートという形で表現されるクリエイティビティが、歯科医療においても重要であると思います。さらに、歯科医療は、命を救う延命治療というよりは、人々の日常生活をより豊かにするための医療であり、そのような側面が自分にはより向いていると考えて、この道を選びました。

歯科医師として働く中で得た学びや経験について語る部分

歯科大学を卒業後、GPとして5年に渡って多様な治療に携わりました。この期間では、一般歯科だけでなく、矯正治療からインプラント、在宅ケア、マイクロスコープを活用した診療まで、口腔健康を多角的にサポートするために幅広い分野で研鑽を積んできました。

ニューヨーク大学歯学部のインプラント科での留学経験は特に貴重でした。多文化的なニューヨークの環境は、多様なバックグラウンドを持つ患者さんへの対応能力を高める絶好のフィールドでした。この経験を通じて、基本的なインプラントから、審美領域、抜歯即時埋入、GBR、サイナスリフトに至るまでの高度な骨造成技術、軟組織マネジメント、さらにはフルアーチ治療までの幅広い専門知識と技術を身につけました。

勤務医の職場紹介

勤務医が現在働いている歯科医院の紹介

覚本歯科医院

クリニックのある栃木県小山市は、県内で第二位の規模、約17万人の人口があります。そのため、幅広い年齢層の患者さんが訪れ、当院では一般歯科から小児歯科、口腔外科、矯正、インプラント治療、審美歯科、予防やメインテナンスまで多岐に渡るニーズに対応しています。

特に、インプラント治療については長年の取り組みと専門性を有しています。クリニックの院長である私の父が、開業初期段階から取り組んでおり、日本口腔インプラント学会の指導医としても活動しています。そのため当院では、高度なインプラント症例にも対応可能です。

私自身も、国際インプラント学会(ICOI)の指導医資格を習得しており、最新のテクノロジーも活用して治療に力を入れています。具体的には、3Dプリンティングなどの先端デジタル技術を駆使し、患者さんに、より低侵襲かつ効率的な治療を提供できるように、日々研究と実践に励んでいます。

今後のキャリアについて考えていること

今後のキャリアにおいて、私が特に焦点を当てているのは、歯科治療の進化に柔軟に対応することです。特にインプラント治療は、日々新たな技術や手法が進化しているため、常に最新の知識と技術を取り入れる必要があります。留学時代に培った国際的なネットワークを活かし、世界中の専門家と継続的に情報を共有して情報をアップデートしていきたいと思います。そして、その新たな知見を日本の同僚とも共有し、業界全体の医療水準を高めていくのが目標です。

また、クリニックでの治療成果を積極的に発信することで、自身の臨床を検証するとともに、さらなる改善の契機としたいと思います。こうした情報のアップデートと発信を通して、質の高い医療を患者さんに提供し、フィードバックしたいと思います。

さらに、具体的なキャリアパスとしては、将来的にはクリニックを継承する予定です。このため、臨床業務だけでなく、経営者としてのスキルや能力も磨かなければと考えています。

若手歯科医師向けにメッセージ

歯科医師としてのキャリアに限らず、自身にとって新しい領域にチャレンジすることで、新たな出会いや学びがどんどん広がっていくことを、私は特に留学経験をきっかけに強く実感しました。歯科留学は私にとっての一つの例に過ぎませんが、皆さんも専門分野や独自のスキルなど、何か現状の自分の枠から外にゴールをつくってチャレンジすることで、素晴らしい経験ができることを願っています。

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